母と子の成長と愛しい思い出
まさかこの私が子供を産んで、人の親になる日が来るとは思っても見ませんでした。
漠然といつか誰かと結婚して家庭を築き、子供が生まれ育てるのかもしれないとは思っていたのですが、それはあくまでも夢物語。
現実になる確証は無かったのです。
そんな私でしたが、思い描いていたように結婚して子供を産み育てているのです。
自分で言うのも何ですが、けっこういい感じで子育ては進んでいるように思います。
そして、月並みですが子供の成長が何よりも楽しみなのです。
もうかなり大きくなっているので、私の手を煩わせるようなこともあまりありませんが、赤ちゃんの頃はとても大変でした。
恐らく、私はダメな自分をよく分かっているので、人一倍気を使って向き合っていたのでしょう。
今はただ、子供が赤ちゃんだった頃の写真を眺めては、懐かしく思っているのです。
いつかこの家を出て、自分の道を切り拓いて行く日が来るでしょう。
何となく、とても遠いところに行ってしまうような気がしています。
それは、もちろん嬉しい気持ちはあるのですが、寂しい気持ちの方が勝ってしまっています。
ここは、私も成長しなければならないところでしょう。
子供の足を引っ張ってはいけません。
その日が来たら、笑顔で主人と手を繋ぎ送り出してあげようと思っています。
こんな風に、色んな気持ちを経験させてくれる子供に、やはり感謝しなければなりませんね。
真ん丸な顔で、モコモコした手で何でも掴んで食べていた愛しい日々。
家中に油性ペンで落書きしていたあの日。
どうやってみんなと付き合って行けば良いのか、分からなくて苦しんだあの頃。
泣いたり笑ったりは、子供も私もお互い様でした。